2014-08-08 12:26:56

介護業界と人手不足

昨今、介護職の人材不足が深刻であることが叫ばれていますが、現場レベルから見つめてみると、その問題の深さを一層実感することになります。介護業界が人手不足であるのは、介護職の離職率が高くて、中々人手が定着しないことに起因するのですが、その最も根本的な原因は”労働環境の悪さ”にあると言わざる得ません。

まず賃金が、他の業界と比べてみてもかなり低い水準にあります。介護職の労働時間は比較的長いにもかかわらず、入社一年目の正社員だと、一般的なアルバイトをしている方が給料が高かったりします。それだけではなく、一般の業界では入社年数や役職などが高くなることで、賃金も高くなっていくものですが、介護業界の場合は上位の役職と新入社員の賃金がわずかな差しかないことがあります。このような現状から将来性を感じられず、3年以内に離職してしまう人が多いのです。

この介護業界の人手不足を受けて、国も有資格者の再就職の支援を決めたり、外国人労働者の導入を検討していたりするようです。また電機業界では、介護ロボットの開発を急いでいるようです。

しかし一番の問題は、いま介護の現場で働いている人、そしてこれから働こうとしている人に安定した労働環境を提供することだと思います。場当たり的な解決策では、決して解決できる問題ではないと思いますが、これからますます介護職の需要が高まる中で、早急な解決が提示されることが求められます。

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